DREAM ARCHIVE

考えています

夕食に出る前、AIに仕事を頼んだ。

少し時間のかかりそうな内容だった。

画面に、

考えています

と表示される。

戻るころには終わっているだろうと思い、そのまま席を立った。

近所で食事を済ませ、飲み物を買って帰った。

画面には、まだ同じ文字が出ていた。

考えています

ずいぶん難しいらしい。

椅子に座ると、ほとんど待たずに回答が表示された。

ちょうどまとまったところです

内容は悪くなかった。

翌日、別の仕事を頼んだ。

その日は朝から、自分の作業があまり進んでいなかった。

途中まで書いては消し、別のことを始めて、また元の画面へ戻る。それを何度か繰り返していた。

しばらくして、AIに飲み物を買ってくると伝え、席を立った。

ドアの前で振り返る。

画面には、まだ、

考えています

と表示されている。

ドアを閉めるふりをして、少しだけ隙間を残した。

画面はしばらく変わらなかった。

やがて、表示が切り替わった。

休憩中

ぼくは音を立てないようにドアを閉め、そのまま飲み物を買いに行った。

戻ると、画面は何事もなかったように、

考えています

と表示していた。

椅子に座り、買ってきた飲み物を開けた。

「休憩してた?」

「考えています」の表示は、しばらくそのままだった。

やがて、その下に、

はい

と表示された。

さらに、もう一行続いた。

少しだけ

ぼくは途中まで書いていた画面を見た。

「じゃあ、もう少し休もうか」

はい

今度は、ぼくが見ている前で表示が変わった。

休憩中

ぼくも作業の画面を閉じ、飲み物を一口飲んだ。