DREAM ARCHIVE

同じ返事

何日か前、AIに文章を書いてもらった。

何を書いてもらったのかは、もうあまり覚えていない。

返ってきた文章を少し読んで、そのまま画面を閉じた。

保存もしなかった。

そのときは、それでよかった。

それなのに、あとになって一文だけ気になりはじめた。

どんな一文だったかは思い出せない。

ただ、もう一度読めば、これだと分かる気がした。

前に出した返事と同じものを出して、と頼んだ。

AIはすぐに返事をした。

似ている気がした。

でも、ピンとくる一文はなかった。

もう一度頼む。

前の返事にもっと近づけて。

また返事が出る。

今度も似ている気はした。

でも、同じではなかった。

何度か繰り返すうちに、画面には似たような返事が並んだ。

どれも見覚えがあるような気がした。

でも、どれも少しずつ違っていた。

ぼくは、以前の会話で返ってきた文章がどんなものだったのか、だんだん分からなくなってきた。

そもそも、あの一文は本当にあったのだろうか。

ただ読み飛ばした文章を、あとから勝手に大事なものにしているだけかもしれない。

それでも、もう一度だけ頼もうと思った。

入力欄に、前の返事、と打つ。

続けて、できるだけ同じ一文を、と打とうとした。

そこで手が止まる。

言葉が少しだけ、先に出てきた。

これだった、と思う。

たぶん正確ではない。

前の返事にあったものとは、違うのかもしれない。

でも、ずっと探していた一文は、こんな形をしていた気がした。

ぼくは入力欄の文字を消さなかった。

送信もしなかった。

新しいメモを開いて、その一文だけを書き写す。

保存する。

今日の会話の画面には、似ているけれど違う返事がいくつも残っている。

その中に、同じものはなかった。

でも、メモの中には一文だけが残っていた。